彼との初キャンプデートでサプライズを決行
今日は、彼氏の祐くんと一緒に初めてのキャンプデートに来ています。
ずっとずっと私はこの日を楽しみにしていたのですが、もう想像以上の楽しさ!

テントを張ったり、夕飯の準備をしたり、火を起こしたり。
二人で協力し合いながら何か作業をするって、やっぱりとってもいいものですね。
付き合ってもうすぐ1年ですが、また一段と祐くんとの仲が深まった気がしています。
そして楽しい時間はあっという間。
気が付けば陽が落ちて、辺りは少し薄暗くなってきていました。
早めの夕食を終えて、私たちはテント内でお酒を飲みながらトランプを楽しむことに。
『祐くん、私ちょっとお手洗いに行きたくなっちゃった。ちょっとさっきのBBQで服が汚れちゃったから着替えてくるね』
「一人で大丈夫? ついていこうか?」
『ううん、すぐそこだから大丈夫!』
そう言って、私はあらかじめ準備しておいたバッグを持ってテントの外に出ます。
実はこのお手洗いに行きたいというのはウソ。
バッグの中には、これから使うサプライズグッズが入っています。
私は祐君にちょっとしたサプライズを今から仕掛けるつもりなのです。
二人にとって初めてのハロウィンを一緒に満喫したい!
祐くんとキャンプ計画を立て始めたのは、ちょうど2ヶ月前。
祐くんの家で一緒にテレビを見ているときにたまたまキャンプの特集番組が流れていて、
『楽しそうだなぁ。私キャンプなんて小さい頃に行ったきりかも』
とつぶやいた私の一言がきっかけでした。
「じゃあ、今度二人で有休合わせてキャンプしに行こうよ!」
何気ない私の一言に祐くんが乗ってくれて、このキャンプデートの計画が始まったのです。
祐くんとはちょっとした遠出や旅行へ出かけたことはあったのですが、キャンプのようなアウトドアデートは今回が初めて。
なので、私は今日がとっても楽しみでした。
壁に飾ったカレンダーの10月ページに書いた“祐くんとキャンプデート”という文字を見ては、
『早くこの日にならないかなぁ~。絶対楽しいだろうなぁ』
とひたすらニヤニヤ。
そんなカレンダーとにらめっこタイム中に、ふとあることに気が付きました。
それはキャンプデートの翌週がハロウィンだということ!

『ハロウィンかぁ。でも月末は忙しいから祐くんとは会えなさそうだなぁ……。
二人にとって初めてのハロウィンなのに。仮装とかハロウィンっぽいことしてみたかったなぁ~』
さっきまでのウキウキ気分はどこへやら。私のテンションは一気に下降気味。
ところが――!!
『ん? ちょっと待てよ……。キャンプのときにハロウィンも一緒にしちゃえばいいんじゃない?』
珍しく頭がさえて、ピンときた私。
『むしろ家でハロウィンパーティーをするより、ずっと楽しくなりそう!』
下降気味だった私のテンションはV字回復をして、ワクワクとした高揚感でいっぱいになりました。
『キャンプ場の手配や必要なものは祐くんが準備してくれているから、その感謝の気持ちを込めてサプライズで私がハロウィンの準備をしよう! 祐くん、きっとハロウィンのことなんて頭にないだろうからすごく驚くはず!』
ワクワクした気持ちを加速させたまま、早速私はどんなサプライズをするか考え始めました。
ハロウィンらしいサプライズグッズをリサーチ
ハロウィンと言えば、やっぱり仮装が外せません。
ネットでハロウィンっぽい衣装を検索します。
種類が多くて悩んでしまいましたが、マントととんがり帽子が付いたかわいらしい魔女の衣装を購入しました。
『ん~、衣装だけじゃなんだか物足りないなぁ。せっかく初めてのハロウィンを二人で過ごすわけだし、何かほかにも用意したいけど。でも、テント内でできることって何だろう……』
ネットでハロウィングッズをリサーチしてみます。
すると、ハロウィン仕様のクラッカーを発見!
鳴らすと中から紙でできたコウモリがたくさん飛び出てくる仕掛けです。
『かわいい! これをテントの中にいる祐くんに向けて突然鳴らしたらビックリするはず』

ちなみに祐くんが予約してくれたキャンプ場を調べてみると、隣との距離が離れているプライベート感がある場所のようでした。
念のためこっそりキャンプ場に電話して確認したところ、時間に気を付ければクラッカーも大丈夫とのこと。
キャンプ場からOKをもらって、気分は最高潮!
祐くんの驚いている顔が目に浮かびます。
こちらも衣装と一緒に購入手続きへ。
『よし、準備万端! 当日、祐くんびっくりしてくれるかな~』
クラッカーを鳴らしてサプライズスタート
迎えたキャンプデート当日。
テントやBBQセットなどはキャンプ場で一式レンタルをしました。
家族や友人と何度もキャンプに出掛けたことがあるという祐くんは、慣れた手付きでテント設営に取り掛かります。
祐くんの指示に従いながら私もお手伝いをして、無事にテントを立てられました。
知らなかった祐くんの新たな一面が見られて、内心キュンキュンしていたのはここだけの話。
それからは、あっと言う間。
お昼すぎからBBQをしながらお酒を飲んで他愛もない話をしていたら、もう夕方でした。
楽しいひとときとお酒のせいで、危うくサプライズのことを忘れてしまいそうになっていましたが何とかセーフ(笑)。
まずは作戦その一。
『虫が来るから、そろそろテント入ろう~。私トランプ持ってきたんだ』と、祐くんをさりげなくテント内に誘導します。
作戦その二。
トランプを楽しんでしばらくしてから、私はお手洗いへ行きたくなったと伝えます。
祐くんが「一人で大丈夫? ついていこうか?」と言い出したのでちょっと焦ってしまいましたが、何とかその場をしのげました。
それと、テントの出入口部分のジップを少し開けて出ていくようにしたのもサプライズを成功させる大切なポイント。
あとはトイレで、バッグに入れておいた魔女の衣装に着替えて準備完了です!
いよいよ作戦その三を実行へ。
テント内にいる祐くんに足音を気付かれないよう、そーっと近付いていきます。
影でバレるんじゃないかとハラハラしましたが、まだ明るさの残るうちだったのでなんとかセーフ。
あらかじめ少し開けておいたテントの出入口部分の隙間にクラッカーの先端を差し込み、勢いよく紐を引っ張りました。
パーン!
「うわぁ~、な、何!? へ? コウモリ……?」
『トリックオアトリート~!』
そう言いながら、テントのジップを開けて祐くんの前にピョンっと飛び出ました。

「美香? 魔女の衣装……あ、そうか! ハロウィンだ!」
やっとここでハロウィンに気付いた様子の祐くん。
『へへへ、祐くんびっくりした? 来週ハロウィンだって気付いて実はこっそり用意してたの』
「トイレからなかなか戻らないから心配してたんだけど、そういうことだったのか~! やられた(笑)。……衣装かわいいじゃん」
『やったー! ありがと。あとね、もう一つあるんだ。これもハロウィン満喫アイテムとして用意しておいたんだけど……』
そういって私が取り出したのは、一つだけハズレの激辛味が入っているというロシアンルーレットチョコ。
ハロウィンアイテムを検索しているときに偶然見つけて、思わず一緒に購入してしまったのです。
『いざ、ロシアンルーレット勝負! これでハズレた方が、相手の好きなところ10個言うってのはどう?』
「えー、それめっちゃ恥ずかしいやつじゃん。でもいいよ、乗った。俺、絶対負けないから!」
最後まで『これいるかな?』と迷っていたのですが、実はこれが予想以上に大盛り上がり!
最後の最後までハズレが出ず、かなりドキドキした勝負でした。
ーーが、結局私の負け……。
普段伝えられていない想いを存分に伝えておきましたよ(笑)。
祐くんが頑張って計画してくれたキャンプと私のハロウィンサプライズで、今回のキャンプデートはとっても楽しい時間となりました。
祐くんも「楽しかったー!」と何度も言っていたので、楽しんでくれた様子です。
二人にとって、とても思い出深いハロウィン&キャンプデビューとなりました。
もうすぐカップル歴も2年目に突入!
2年目もたくさん二人の思い出を残していこうと思います。