父の日はおうち居酒屋でサプライズ!子どもといっしょに料理を作るアイデア
文章
この物語はフィクションです。アレンジやマネできるアイデアであなたのサプライズをお手伝い!
「ねぇ真理子、来月はお父さん還暦になるから、優一も呼んでみんなでお祝いしない?」
母からそんな電話を貰ったのは、長い梅雨ももうじき明けそうな7月末のこと。
四人家族の我が家だけれど、10年前に家を出た私と弟の優一は都内住まい。
神奈川の実家に前回家族全員が集合したのは、お正月のことでした。
「そうだね、お父さん還暦だもんね。お祝いしよう! 優一には私から声掛けておくよ。誕生日は土曜日だし、実家に帰れると思う! 誕生日プレゼント……お母さん何か考えてる?」
「どうしようかと思って。お父さんに何がいいかしら……還暦祝いだから、家族みんなからのプレゼントがいいかなと思うのよ」
「それだったら、“モノ”より“思い出”になるものがいいんじゃない? あ、お父さんアウトドアとかキャンプ好きだったよね」
昔は家族四人で、静岡や長野のキャンプ場に出かけるのが、我が家の夏休み恒例イベントでした。
「そういえばお父さん、この前テレビ番組観ながら言ってたのよ。『俺も一生に一度はキャンピングカーで旅行してみたいなぁ』って!」
「それだ!!!」
早速インターネットで調べてみると、キャンピングカーを一泊二日レンタルできるサービスを発見。
弟にも連絡したところ、大賛成!
ということで、父の誕生日当日は家族でサプライズキャンピングカー旅行に出かけることにしました。
「おー、真理子、優一! 久しぶりだなぁ! 元気にしてたか?」
父の誕生日当日、約半年ぶりに実家に帰った私と優一を父は笑顔で迎えてくれました。
家族全員が揃ったところで、
「お父さん、今日はね、お父さんを連れていきたいところがあるのよ。ね、真理子、優一!」と母。
「えー? どこに行くんだ?」
にやにやする私と優一の側で、父は全然検討もつかない様子です。
私の運転で向かったのは、車で20分程の葉山のパーキング。
到着するとスタッフさんが「今日はありがとうございます!」と声を掛けてくれたので、父も
「なんだなんだ!?」
と戸惑っています。
「今日、佐久間家の皆さんに乗っていただくのは、こちらです!」
「え!? ……キャンピングカー!!!」
スタッフさんの紹介で、父もやっと状況が分かったようです。
早速父は、車体や中の設備を子どものようにワクワクしながらチェック。
「えー、こんなふうになってるのか! 聡子見てみろよ、すごいぞこれ!」
歓喜する父を見て、私も母も弟も、心から嬉しい気持ちになりました。
「お父さんに、家族から還暦のお祝い! お父さん、お誕生日おめでとうー!!!」
家族三人だけでなくスタッフさんまで一緒に拍手してくれて、父は照れくさそうな顔をしながらも、とても喜んでくれました。
一泊二日のキャンピングカー旅行の行先は、昔みんなでよく行った静岡の思い出のキャンプ場。
サービスエリアでご飯をテイクアウトして車内で食べたり、途中休憩でみんなでお昼寝したりと、道中もキャンピングカーを満喫!
運転する父もBGMを流しながらノリノリです。
15年振りに訪れたキャンプ場は、当時と変わらず山と湖に囲まれた心地よい場所。
運転で少し疲れた父は、キャンピングカーのレンタルでセットになっていたハンモックを出して、外の風を感じながら一休みです。
「おやじ、向こうで釣りができるみたいだから、久しぶりに釣り行ってみようよ!」
「お、そうだな! もう少ししたら、行ってみるか!」
その後、私たちは夕方まで釣りをしたり、カヌーに乗ったり、アウトドアを大満喫!
久しぶりに家族の憩いの時間を過ごすことができました。
夕食はテーブルを外に出してバーベキュー。
買った食材が足りなくなる程、みんなでお腹いっぱいになるまで平らげました。
「お父さん、今日は初めてのキャンピングカー旅行、楽しめた?」
食後、好物のウイスキーを飲んでいる父に私が尋ねると、
「もちろんだよ。この年になってこんなにワクワクするとは思ってもなかった。聡子、真理子、優一、ありがとうなぁ」
父は優しく微笑みました。
「実は、もう一つ、サプライズがあってね……」
そう言って、私はある包みを取り出しました。
「ん? 何だろう、開けてみてもいいか? ……おぉ! バック・トゥ・ザ・フューチャー!! しかも、3巻セット!」
そう、それは父がずっと好きでよく観ていた映画のスペシャルボックス。
「お父さん、バック・トゥ・ザ・フューチャー繰り返し観てたから、プレゼントだよ! ……良かったら、今ここで観ない?」
「え? ここで観れるのか? テレビやプレイヤーはどうするんだ?」
「実は……このキャンピングカー、外で映画が観れるプロジェクターが付いてるんだよ!」
「えー!!!」
今日一日で一番というくらい驚く父に、私も母も優一も思わず吹き出してしまいました。
「ほら、早速準備して観よう!」
その日は野外シネマと美味しいお酒で夜更かし。
かけがえのない父の還暦祝いになりました。
お父さん、これからも家族でたくさん楽しい思い出作っていこうね!
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