ママになった妻に贈る、初めての母の日サプライズ

ママになった妻に贈る、初めての母の日サプライズ まだ評価がありません

53

このサプライズに使用されたアイテム

ママとパパになった僕たち

僕と由香は、結婚して三年目。
同じ職場で出会って、交際、結婚と、周りの応援や祝福を貰いながら、ここまでやってきた。

そして先日、また一つ僕たちにとって大きな節目を迎えた。
初めての子どもを由香が出産したのだ。

仕事を途中で抜け、病院に駆け付けた僕を待っていたのは、生まれたばかりのふにゃふにゃで柔らかな女の子。
「由香、立派に頑張って偉かったのよ」というお義母さんの言葉に、僕は涙が止まらなくなった。

「由香、こんな可愛い赤ちゃんを僕らの元に、本当にありがとう。一緒に大切に育てていこう」

「たっちゃん、ありがとう。私、ママになったんだね。嬉しい」

僕たちは、五月に生まれた可愛らしいその女の子を“さつき”と名付けた。

由香とさつきが退院してくるのは、五月の第二日曜日、そう母の日。
ママになった由香に、僕から何かサプライズで喜ばせてあげたいな……どんなふうに演出しようか、僕はワクワクした気持ちで思いを巡らせていた。

退院当日!

由香の産後の体調は良好で、予定通り由香とさつきは日曜日に退院することになった。

病院からの帰りの車中、
「たっちゃん、この数日間ご飯ちゃんと食べてた? 家の中ゴミ屋敷になってたりして!」
と、数日間の僕の一人暮らしを由香は冷やかしてばかりだった。

(これから思い切り、由香をびっくりさせてやるんだ!)

僕は心の中で、これから計画しているサプライズのイメージを膨らませ、ニヤニヤしながら自宅へと向かった。

サプライズ① 自宅の玄関を開けると……

「えー!??」

玄関のドアを開けた由香は歓声を上げた。
玄関からリビングへと続く廊下の壁に掲げられたのは、僕たちが付き合い始めた頃からの写真の数々。
電飾付きのクリップに下げられ、それは薄暗い廊下を明るく灯すイルミネーションのようだった。

「わぁー! 懐かしい! こんな前の写真まで……さつき、これがパパとママの出会いだよー!」

ひとつひとつの写真を、腕に抱いたさつきと一緒に眺めながら、由香は嬉しそうに微笑んだ。

そして、廊下の一番最後に下げられたクリップには封筒が。

「え? これ、なんだろう……さつき、なんだろうねぇ?」
由香は楽しそうに小さな封筒を開けた。

『由香へ
今まで、楽しい想い出をたくさんありがとう。由香と出会えて、僕は幸せ者です。
さて、ここで突然ですが、僕からのなぞなぞ。
このたくさんの写真には映っていない、僕らの宝物があります。さて、何でしょう?』

手紙を読み終えた由香は、僕を見てニンマリとした。

「たっちゃん……なぞなぞ、簡単すぎだよ! 答えは……さつき。」

その笑顔に、すっかり僕は降参だった。
「参ったな。大正解!」
そう言って、僕はリビングのドアを開け、明かりをつけた。

サプライズ② リビングに置かれていたのは……

リビングのテーブルに置かれていたのは、大きなカーネーションの花束と一冊の本。

「今日は由香にとって、初めての母の日! さつきを産んでくれて、ありがとう!!」
「そっか、今日母の日だったね。花束とってもきれい……ありがとう! この本は……『HAPPY BIRTHDAY BOOK』?」
「そう、この本はね、生まれてから二十歳になるまでの子どもの誕生日記録を残していく本なんだ。僕の方で、最初のページだけ書いてみたんだけど……」

由香は、さつきを僕に預けて、本を手に取ってページをめくった。

そこには、由香に抱かれた生まれたてのさつきの写真と、「20年後のあなたへ」として、僕が事前に未来のさつきに宛てて書いたメッセージが。

『さつきへ
20年前の今日、ママのお腹から可愛い天使が生まれました。さつきです。
ママはとっても頑張り屋さんで、パパが病院に駆け付けたときにはもう、元気なさつきが産まれていたんだよ。
ママはすごいな、これからはもっとパパが支えなくちゃって思ったよ。

この20年間、さつきにとって、いろんなことがあっただろうけれど、パパもママも、さつきがいてくれたお陰で、たくさんの幸せを貰いました。ありがとう。
この先も、周りの人たちと一緒に、当たり前の日々にも幸せを見つけていけるさつきでいてください』

由香は、本を読みながら目を潤ませて、頬を伝った涙を拭った。

「たっちゃん……色々気が早いよ……」

「ごめんね。さつきが生まれた記憶も残しておきたかったけど、今日は由香にとって初めての母の日だから……
さつきの代わりに僕から、感謝の気持ちを伝えたかったんだ。
これから僕も頑張るから、家族三人でたくさん幸せな想い出を作っていこう」

カーネーションの花束を抱えた由香は、顔をくしゃくしゃにして「うん!」と笑った。
微笑み合う僕たちを見上げているさつきは、何が起きたのかとどこか不思議そうな顔をしている。その瞳は、由香にそっくりだ。

「……さて、今日のお夕飯は僕が作ろうかなー」
「え? たっちゃんできるのー?」

由香の冷やかしを背に、僕は気合いを入れてキッチンへと向かう。
こんなに喜んでもらえるなら、これからも、たくさんサプライズを計画しよう。
だって我が家には、こんなにも愛おしい宝物が二人もいるのだから。

母の日 におすすめのアイテム