【バレンタインサプライズ】彼にサプライズを仕掛けたつもりが……?

【バレンタインサプライズ】彼にサプライズを仕掛けたつもりが……? 5 1

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付き合いだしてそろそろ1年

「あ。もうすぐバレンタインか……。」

仕事のスケジュールを確認していて、私はふと気が付きました。

私の名前は大川美咲(おおかわ みさき)。
大手出版社に勤めて7年目の、いわゆるバリキャリです。

「隼人と初めてのバレンタイン …… どうしようかな……」

恋人の隼人(はやと)と付き合いだしてそろそろちょうど1年。
隼人とは、去年のバレンタインの直後に出会ったのでした。

去年のバレンタインは私の人生で最も苦い思い出と言っても過言ではありません。
当時付き合っていた彼が、浮気をしていたことが発覚した日なのです。
元彼とのバレンタインは 、付き合って2年目のこと。

その時も私は仕事で忙しく、彼も忙しいとのことで、バレンタイン当日は会えないかも、という話でした。
それでもなんとかバレンタインプレゼントは渡したくて、私はプレゼントをカバンに隠し、彼の会社の近くで帰りを待ち伏せしていました。
でも、私が目にしたのは、彼が若くて可愛い女の子と腕を組んで会社から出てくる姿。

問い詰めたところ、彼の浮気が発覚して別れたのでした。
そして自暴自棄になった私がバーで飲んでいるところに話しかけてきたのが隼人です。

最初はチャラい男と思ったけれど、隼人は見かけによらず純情な性格のようで、一晩中私の愚痴を辛抱強く聞き、慰めてくれました。

そして別れ際に
「こんなこと言うと、チャラいって思われそうだけどさ …… 一目惚れなんだ。付き合って欲しい。」
と言われ、私は思わずOKしたのでした。

そして約1年。
大きなケンカもなく、私が常に忙しいこと以外の不満は無く隼人と付き合ってきました。

今年はきちんと時間を取って彼と過ごしたい

「バレンタイン …… どうしよう?」

私はもう一度、考えました。
バレンタインの事を考えると、つい去年の悪夢がよみがえります。

「お前、可愛げが無さ過ぎるくせにこういう時だけネチネチ女々しくて鬱陶しいんだよ。」
浮気をなじる私に、元彼が逆ギレして放った言葉が頭をぐるぐると回ります。

(隼人は元彼とは違う。)

そう考えても、トラウマはなかなか消えません。

(今年は …… サプライズで会いに行くのは止めよう。
きちんと時間を作って、彼とのんびり過ごそう。)

バレンタイン当日の過ごし方は、彼と初デートで訪れた店でゆっくり食事をしようと決めました。

彼には、食事に行くことがプレゼントと伝えましたが、実は隼人が欲しがっていた「アトリエコデル 」 のキーケースと、新しいネクタイを探していたので「ヴィヴィアン ウエストウッド」 のネクタイを用意しました。

そしてバレンタイン当日。

私はきっちり仕事を終わらせ、店へ向かいました。
食事後、どのタイミングでプレゼントを渡そうか、隼人は喜んでくれるだろうか。
そんなことを考えながら。

約束の店に着いて、彼にサプライズしようとしたら……

店に着くと隼人は先に到着していました。

「遅れてごめんね!」
「ううん、いいよ。むしろその方が良かった。」
「どういうこと?」
「内緒。」

そう言って微笑む隼人。
疑問に思いながらも、料理が運ばれ始めたので私たちは食べ始めました。

「あ、これ、初めての時も食べたやつ?」
「そうそう。懐かしいね。」
「変わらない美味しさだよな。」

そんなたわいもない会話も、久々に隼人とゆっくり過ごせる楽しさで幸せに感じます。

そして食事も終わり、いよいよプレゼントを渡すタイミングになりました。

ドキドキしながらも、

「あ、ねぇ……。」
「ん?」
「えっと、これ……。」

私がプレゼントの入った箱を差し出すと、
「え?! プレゼント? マジで! うわっ……! 嬉しい! ありがと!」
隼人はものすごいはしゃぎようで喜んでくれました。

(喜んでもらえて良かった …… サプライズ成功ね♪)
私が喜ぶ隼人を見て、心の中でガッツポーズしていると……。

「お待たせ致しました。」
ウェイターが新たな皿を持ってきました。

「え……?」

料理は全て出してもらったはずなのに……。

私の動揺はよそに、ウェイターがテーブルに置いた皿には小さなプレゼントボックスが。
「え …… これって……?」

どういうこと……? と隼人に聞こうと前を向いた瞬間、
「わっ!?」
目の前に隼人が差し出したのは、可愛らしいピンクの小ぶりな花束。

「え? え??」

未だ混乱している私に、隼人は花束をテーブルに置き、
「あはは。びっくりしてる。美咲はほんと可愛いな。
サプライズ成功!
あ。箱、開けてみてよ。」
と楽しそうに言います。

言われた通り、皿の上に置かれたままのプレゼントボックスを開けると、そこには「4℃(ヨンドシー)」のハートのネックレスが。

「な、なんで……?」
「なんで、って、美咲が俺に一生懸命プレゼント用意してくれたからさ。俺からもプレゼントしたくて。」
「うそ……。」
「うそじゃないよ。」
「う …… あり、がと……。」
感動のあまり、思わず涙が流れる私。
「え?! み、美咲?!」

「ほら、ハンカチ。使えよ。」
そう優しく言って隼人はハンカチを差し出してくれます。

「うっ …… あ、ありがと …… ぐすっ……。」
「まったく美咲は普段はバリバリ働く女って感じなのに、こういう時は可愛すぎて困るな。」
ぐすぐすと泣く私に、やれやれといった感じで隼人は言いました。

「ご …… ごめんね …… イメージと違うよね……。」
情けない所を見られてしまった…… と、気まずく思った私に、
「ま、そんなギャップが可愛くて、惚れたんだけどな。」
そんなことをさらりと言ってのける隼人。

この人は私のイメージと違うところさえ、愛してくれている。
そう実感した瞬間、またもや私の目からは涙が流れたのでした。

「隼人 …… 大好きだよ。」
「俺も。愛してる。美咲。」

去年とは打って変わって、幸せなバレンタイン。
これからも毎年、隼人と過ごしたいと、そう思ったのでした。

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