STORY
夫へ贈るクリスマスサプライズ!大人も喜ぶアドベントカレンダーの仕掛け
「毎日が楽しい!」帰宅後の楽しみとなったアドベントカレンダー
「ただいまー」
どこかウキウキとした雰囲気の夫が帰ってきました。
その理由は、私が初めて用意したアドベントカレンダーに何が入っているのか、楽しみで仕方がないから。

12月に入ってから、毎日うれしそうに帰ってくる姿を見ると私もついニコニコと笑ってしまいます。
でもそれも今日で最後。
アドベントカレンダーはクリスマス当日までのカウントダウンを楽しむアイテムなので、クリスマスイブを迎えた今日で、最後となるのです。
「今日は何かなー? ……あ、でもそうか。今日で最後なのか。もったいないから寝る前に開けようかな」
好きなものを最後に取っておくタイプの夫は、寝るギリギリまでウキウキ気分を楽しむことにしたようです。
そうなることは私の予想通り。
夫の好きなものばかりを食卓に並べた、夫婦二人のクリスマスディナーをお腹いっぱい楽しんで、リラックスできたところで最後のアドベントカレンダーを開けてほしいと思っていました。
なぜなら最後に残ったアドベントカレンダーは、謎解き形式になっているから。
心からリラックスして頭をやわらかーくしないと解けない謎解きを仕込んでおきました。
私の狙い通り、おいしいディナーですっかり肩の力が抜けた様子の夫。
早めにお風呂も終え、満を持してアドベントカレンダーに向かっていきます。
「よし、開けるか」
気合も十分です。
しかし開けてみると入っているのは紙切れ1枚のみ(笑)。
「……えっと……あれ?」
一瞬ぽかんと口を開けた夫ですが、紙を開いてピンときたようでニッコニコ。
「もう、最後の最後まで楽しませてくれるじゃん! よーし、ちょっと待ってろよ」
と子どものようにハシャいで謎解きにチャレンジしています。
今回は、去年私が夫に仕掛けた“大人でも楽しめるアドベントカレンダーサプライズのアイデア”をお話ししますね。
夫婦二人で迎えるクリスマス。最近は“いつも通りの日常”になっていた
私たちは結婚3年目を迎えたばかりの、共働き夫婦です。

結婚するまで5年間お付き合いしていて、お互いサプライズを仕掛けるのが大好き。
誕生日やクリスマス、記念日だけでなく、特になんでもないような日でもちょっとしたサプライズでお互いを笑顔にしてきたものです。
でも結婚してからは、一緒に暮らしている“同志”という感覚になっていき、いつの間にかお祝いするのは誕生日と結婚記念日のみになっていました。
クリスマスも同様で、お互い仕事で忙しいこともあり、基本的にはいつも通りの1日といった感じ。
一応クリスマスらしいお惣菜とケーキを用意して、二人でワインを飲んだりはしますが、プレゼントはお互いに用意しないと決めていて、いつも通り自宅で過ごしていました。
それはそれで、家族になれたような気がして居心地が良いものですが、なんとなく物足りなさもあって。
オシャレなディナーに行きたいとか、100本のバラの花束を用意してほしいとかじゃなく、日常の延長線上に、クリスマスを2人で楽しめるような何かを仕掛けられないかなと思ったのです。
なぜかウキウキする季節だからこそ、夫と一緒に楽しめるサプライズを
思い返せば子どもの頃から、クリスマスの時期はなんだかウキウキしていた気がします。
大人になり、サンタさんが来なくなってからも同じで、クリスマスソングが聞こえてくるだけで自然と楽しい気分になれるので、私は12月が大好き。
夫も、クリスマスの時期はいつもより楽しそうにしています。
子どもだけでなく大人もウキウキさせてくれるクリスマスってすごいですよね。
そんなクリスマスを今年は思う存分楽しめたらなと思い立った私。
早速、夫と一緒に楽しめるクリスマスサプライズを考えることにしました。
『普段は用意しないプレゼントを今年は買ってみようかな。それとも思い切って高級なケーキとシャンパンでも用意してみようか。独身のときみたいに、お部屋をクリスマスっぽく飾り付けて、二人っきりでパーティーするのもいいよね』
なんて色々と考えていたのですが、
『どうせならクリスマスシーズン全体を楽しみたいなぁ』
という想いが湧き出てきました。

12月はウキウキと楽しい季節ではあるのですが、夫と私の仕事はいわゆる繁忙期。
毎日仕事に追われて、気が付けばクリスマスが終わっていた……! なんて年もあったぐらい、忙しい時期です。
だからこそ、忙しい毎日の中でもクリスマス感を楽しめつつ、仕事で疲れていても負担にならないサプライズを用意したいと思いました。
そこでSNSをチェックしてみると、アドベントカレンダーを手作りして楽しんでいる人が多いことに気が付きます。
『アドベントカレンダー』といっても形式はさまざまで、コーヒーフィルターを封筒替わりに使っている人もいればかわいい包装紙でお菓子を丁寧に包んでいる人もいましたし、まるで外国映画に出てくるような大小さまざまな箱をツリーの下に積み重ねるタイプのアドベントカレンダーを作っている人もいました。
私はというとなかなか仕事が忙しく、1つひとつのプレゼントを丁寧に包装する時間が作れそうにはありません。
しかもこの時点で日付はもう11月29日(笑)。
包むお菓子やプレゼントを用意するのに手間取ってしまい、飾り付けるのがギリギリになってしまいました。
そこで時短のため、コーヒーフィルターを封筒替わりに活用することに決定。
100均で数字のスタンプを購入し、コーヒーフィルターに日付をポン!
夫の大好きなお菓子や仕事で使う文房具、スタバのプリペイドカードやちょっとしたアクセサリーなどをコーヒーフィルターに入れていき、ホチキスで封をします。
包んだアドベントカレンダーをどうするか悩みましたが、マスキングテープを使って壁にツリーを描き、そこにアドベントカレンダーを吊り下げたり貼り付けたりしている画像をInstagramで発見し、一目ぼれ!
手元にあったマスキングテープで色とりどりのツリーを作り、アドベントカレンダーをテープで貼ったり吊り下げたりして完成です。
手作りアドベントカレンダー完成! 乗り気じゃなかった夫だけれど……
準備を終えた日の夜。
いつもより疲れた様子で夫が帰ってきました。
「ただいま~。はぁ……今日も疲れたなぁ。……ん? なにこれ?」
不思議そうに壁のツリーを見つめています。

『アドベントカレンダーだよー。たっくんも私もクリスマスが大好きなのに、毎年この時期は忙しくて、なかなか楽しむ余裕がないでしょ? でもこれなら毎日の楽しみになるかなと思って』
そう伝えると夫は、
「これ作ってくれたの? ありがとう。すごいねぇ」
と一応ほめてくれてはくれたものの、どこか上の空。
仕事が忙しかったせいか、あまりアドベントカレンダーに興味を持ってくれませんでした。
思ったような反応がなく、『今回のサプライズは失敗だったかな』としばらく凹んでいたのですが、12月に入ってみてビックリ。
「ねえ由衣。今日からもう12月だよね。これってもう開けていいの? あ、でも帰ってからの方がいいかな? どう思う?」
と、夫が朝から目をキラキラと輝かせています。
『…えっと、あれ? もしかしてアドベントカレンダー楽しみにしてくれてた?』
「当たり前じゃん! 11月からずっと忙しくてヘロヘロだったけど、12月は毎日楽しくなりそうだなぁって思ってたんだよ。ねぇねぇ、どう思う? やっぱり帰ってからかな。うーん、よし、楽しみに取っておこう」
喜んでないと思っていたけれど、実は私が思っていた以上に喜んでくれていた様子の夫。
その日から仕事は変わらず忙しそうでしたが、毎日ご機嫌に帰ってきて、手洗いうがいを終えたらすぐにアドベントカレンダーを開封するのが日課になっていました。
「なんかさ、忙しいのは忙しいんだけど、楽しみがあるおかげで仕事が捗るんだよねぇ」
とニッコリ話す夫を見て、サプライズを用意して本当に良かったと思いました。
そして迎えたクリスマスイブの夜。
おいしいご飯とケーキを食べ終え、入浴も済ませ、あとは寝るだけというところで夫が開けたアドベントカレンダーには1つの紙が入っています。
中に書かれているのは“謎解き”です。
「うーん? どういうことだ……?」
しばらく頭を抱えていた夫を、私はドキドキしながら見守ります。
10分ぐらい経った頃でしょうか。
夫が涙目で私の方へと振り返ります。
『赤ちゃんができた……?』
「そう、正解。この前、病院に行ってきたんだ」
『うそ? やったー! 最高のクリスマスプレゼントだよ。ありがとう。本当にありがとう』
実は準備をしている最中に、妊娠していることが分かりました。
クリスマスイブのプレゼントは、夫が前に欲しがっていた財布にしようと思っていたのですが、子どもが大好きな彼にとっては何よりもうれしいのではないかと思い、妊娠発表をプレゼントにしたのです。
あれからもうすぐ1年が経ちます。
今年は無事に第一子が生まれて、家族3人で迎える初めてのクリスマス。
今年も夫へアドベントカレンダーを用意し、クリスマス当日は家族でささやかなクリスマスパーティーを開く予定です。