STORY
5歳の娘から初めての父の日サプライズ!パパへの想いが詰まった紙芝居ラブレター!
娘が初めて父の日サプライズを計画!
「ねぇママ、“ちちのひ”ってなぁに?」
洗濯物を干していると、先月5歳になったばかりの娘・真奈が私を見上げて尋ねてきました。
「ようちえんの、ゆうこちゃんが、『“ちちのひ”は“さぷらいず”するんだー』って、いってたの」
真奈は、最近いろんなことに興味津々。
毎日幼稚園から帰ってくると、その日の出来事をたくさんお話しては、分からないことについて私に質問攻めしてくる日々です。
「真奈、“ちちのひ”はね、いつも頑張っているパパに、“ありがとう”って気持ちを伝える日なんだよ。
こっそり準備して、その日にびっくりさせて“サプライズ”するんだよ」
そう、今週末は父の日。
家事に追われる毎日で、真奈に言われるまですっかり忘れてしまっていました。
「パパに“ありがとう”!? まなも“ちちのひ”する!! “さぷらいず”する!!」
真奈は、嬉しそうに、繰り返し「“ちちのひ”する!!」と言って大はしゃぎです。
(そっか……真奈と一緒に、父の日のお祝いしたこと、まだなかったなぁ。修二も最近仕事で疲れ気味だし、元気づけてあげたいなぁ……)
「じゃあ、ママもお手伝いするから、一緒に父の日のサプライズ、考えよっか!」
「うん!!! やったー!!」

こうして、真奈にとって初めての父の日サプライズの計画が始まりました。
得意のお絵描きで紙芝居を手作り!
きっと、真奈からのプレゼントなら、どんなものでも修二は喜んでくれるはずです。
でも、せっかくなら、真奈の成長や修二への想いがよく伝わるものが良さそう……。
「真奈、お絵描き上手だから、何かお絵描きしてプレゼントしてみるのはどう?」
「う~ん……」
真奈は、一生懸命に悩んでいる様子。真奈にも真奈の考えがあるようです。
すると、パッとひらめいたような表情で、
「まな、パパに“かみしばい”、つくる!!」
と言いました。
なんでも、最近幼稚園で先生が紙芝居を読んでくれるらしく、真奈のお気に入りなのだそう。
確かに紙芝居なら、絵と言葉の両方でパパに気持ちを伝えられます。

そこで二人で、父の日までのスケジュールを考えて、1日1枚、合計5枚の紙芝居を作ることに決定。
「どんなお話の紙芝居にするの?」
と尋ねると、真奈はニンマリして声高らかに一言。
「パパの好きなところをいっぱいかいた、おはなし!!!」
「そのアイディア、すっごくいいね!! パパへの紙芝居ラブレターだね!」
「うん!!」
私は真奈をぎゅっと抱きしめました。
初めての紙芝居作りにチャレンジ!
真奈と私は、早速画用紙とクレヨンを用意。
幼稚園から帰ってきた後、毎日一枚パパの好きなところを画用紙に絵で描いて、裏面には文字を書き、紙芝居にしていきました。
真奈は途中、自分の描いた絵に納得がいかないのか、ビリビリと破り捨ててしまったり、ぐずぐずしてしまったり……。
「真奈、大丈夫だよ。パパ、喜んでくれるから! ママもお手伝いしよう! なんで困っているのかな?」
時折サポートしつつも、書き始めて5日後、真奈は紙芝居を完成させることができました。

「できたー!!!」
「真奈、頑張ったね! きっとパパもびっくりするよ!」
父の日は明後日の日曜日。真奈は待ち遠しそうに、そわそわとその日を待ちました。
父の日当日……紙芝居をお披露目!
「パパ……あのね、パパに“サプライズプレゼント”があるの」
父の日当日、そろそろランチの時間、という時に、真奈がもじもじしながら言いました。
「えー? なんだろう? 真奈、なぁに??」
修二は不思議そうに真奈に尋ねました。
真奈は、とっとっと、と奥の部屋から紙芝居を持ち出し、修二に「じゃーーーん!」とお披露目しました。
「きょうは“ちちのひ”でしょ! だからパパに、“パパのすきなところ”かみしばい、つくったよ!!」
「えー!! 真奈ありがとう!! パパすっごく嬉しいよ」
「よむね!
……パパのすきなところ、おしごとがんばりやさんなところ!」
もう既に、修二の目にはうっすら涙が浮かんでいます。
「パパのすきなところ、わらったかおが、かっこいいところ!
パパのすきなところ、いっぱいあそんでくれるところ!……」
一枚一枚の画用紙には、いろんな表情や姿のパパが描かれています。
どれも、元気いっぱいにパパが描かれていて、隣には真奈と私の姿も。
「パパのすきなところ、まなやママにやさしいところ!
パパのすきなところ、さいごはね、まなのこと、だいすきなところ!!」
気づけば、修二は大号泣。
「パパ、かなしいの? かみしばい、きらいになっちゃった?」
修二は涙を拭って、心配して抱きついてきた真奈に、満面の笑顔で言いました。
「とっても嬉しいときにも、涙は出るんだよ。真奈、この紙芝居、一生宝物にするよ!! 本当にありがとう!!」
娘にとって、主人にとって、初めての父の日。かけがえのない想い出になりました。
