結婚10周年と気づいてどうする?
妻の宏美とは同じ年齢。
28歳で結婚して今年で38歳。結婚10年目となります。
私たち夫婦は記念日を祝うという習慣がなく、過去9回あった結婚記念日を一度も祝ったことがありません。
ですので、今年が結婚10年目という節目の年ということは妻の頭にないと思います。
私も全く気にしていなかったのですが、先日たまたま手に取った雑誌に、結婚10周年特集という記事がありまして、指折り数えてみるとちょうど自分が該当者だったということに気付かされた次第です。
その特集記事によると、結婚10周年の記念日は「錫婚式(すずこんしき)」といい、錫(すず)のように柔らかさと美しさを兼ね備えた夫婦関係を保ち続けましょうという意味があるそうです。
昔は錫を使った食器類をプレゼントしていたようですが、最近はアクセサリーやディナーなど夫婦の趣味・嗜好によってさまざまなプレゼントが贈られているとのこと。
私は個人的に温泉旅行に行きたいと思っていたので、10年目という記念に便乗して旅行を企てることを思いつきました。
そこでまず妻が温泉旅行に興味を示すかどうか、それとなくニーズを探ることに。
妻のニーズを探りながらサプライズアイデアを検討
私はテレビの番組欄を見てわざと旅番組にチャンネルを合わせ、結婚10年目ということには触れず、
「最近肩こりがひどいんだよな…… いいなあ、こんな温泉宿に行ってみたいな」
と独り言をつぶやいてみると、
スマホをいじっていた妻が顔を上げテレビ画面を観ながら、
「私も行きたい! 温泉なんて当分行ってないし」
とまんざらでもない様子。
ところが、
「温泉も行きたいけど、バッグが欲しいな」
と催促なのかわかりませんがポツリ。
そういえば以前から小さめのバッグがほしいと言っていたことを思い出した私は、聞こえなかったフリをして結婚10年目のサプライズを考えることにしました。
プレゼントはハンドメイドのレザーミニバッグ
妻のニーズとして最優先なものはバッグだとわかったので、バッグをプレゼントすることから温泉旅行につながる変化球サプライズを考案。
私が見つけたバッグは、コーディネイトに合わせやすいと紹介されているコンパクトなミニバッグ。
このバッグに決めたポイントは2点。
1点目は、針と糸を使わずに作られたハンドメイドバッグで、上品な雰囲気と丸みを帯びたフォルムが柔らかさと美しさを兼ね備え、夫婦関係を保ち続けましょうという「錫婚式」の意味に合っていると思ったからです。
2つ目のポイントは、H柄が宏美のイニシャルだから。
我ながら結婚10周年にピッタリのバッグを見つけたものだと自己満足。
妻が満足してくれるかが大切なのですが……
そこは変化球サプライズで大丈夫! と自信満々の私は、ミニバッグの中にサプライズな仕掛けを詰め込み、準備完了。
変化球サプライズ!バッグの中には選択式プレゼント
結婚10周年を迎えた週末、妻が洗濯物を干し、私が掃除機をかけるいつものルーティーンを済ませた後、
「今週ってさ、記念日だったの知ってた?」
と言うと、妻は不思議そうな顔をして、
「なんのこと? 今月に記念日なんてあった?」
と家族の誕生日を頭の中で確認している様子。
そこへプレゼントのバッグを持ってきて、
「結婚10周年! いつも美味しいごはん作ってくれてありがとう!」
と感謝の言葉を添えてプレゼントすると
「うそー! ほんとに!? ほんとに!? もらっていいの??」
と大喜び。
私はもったいぶって
「まあ待ちなさい。このバッグを選んだ理由はね」
と、2つのポイントを説明すると、妻が、
「見た瞬間から凄く気に入った! こんなサプライズ、ウソみたい!」
と興奮状態。
さらに私にとってはここからが本番!
妻にバッグを渡すと、
「実はもう一つサプライズがあります!」
と言ってルールを説明。
「バッグの中に3枚の便箋があります。いずれもプレゼントですが、貰えるのはどれか一つだけです!」
妻:「え! まだ貰えるの!?」
私:「一つ目は肩たたき10回分チケット」
妻:「あんたは子どもか!」
私:「二つ目は家事手伝いサービスチケット」
妻:「お~!!」
私:「三つ目は温泉旅行に行ける券」
妻:「え! ほんとに!?」
妻はバッグだけでも十分満足していたようなので、更に温泉旅行がプレゼントされる(可能性がある)とは思ってもみなかったようでダブルサプライズ!
私:「さあ、どれか一つをお選びください!!!」
全て温泉旅行に行ける券が入っているのです。笑